事をした。すると、圭子はいきなりニヤニヤしながら、
「一体、貴女と、前川さんとどういう関係なの?」と、訊いた。
三
姉の露骨な端的な問いに、新子もグッと詰まったが、あわててはならないと、胸を落ちつけて、
「何だって、そんなことお訊きになるの?」と、訊き返した。
「だって、前川さんの貴女に対する親切なんて、度に過ぎていると思うわ。」
「だって、初対面のお姉さんだって、度に過ぎた後援をして下さる方だもの。」新子も、負けずにやり返した。
「それもあるわねえ。」と、圭子は、素直に肯《うなず》いてから、「でも、美和子の話では、前川さんは二階の貴女の部屋へ上って行って、一時間も二時間も、話し込むというじゃないの。だから、私心配になって訊いたのよ。」
またしても、ひどい美和子の告げ口に、新子はカッと上気しながら、
「だって、そりゃお店の経営や、売上げや何かの話だってあるじゃないの。」と、答えたが、新子は口惜《くや》しさで、涙が出そうだった。
「そう、それならいいわ。私だって、貴女が世の中にあるように、前川さんを卑しい意味でパトロンにしているとは、考えたくないの。そんなことをす
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