お皿のようになりました。ラヴィニアは席から乗り出して来ました。
「出て行け。たった今、自分の部屋に帰れ。皆さんは傍見《よそみ》せずに勉強なさい。」
セエラはちょっと頭を下げ、
「笑ったのが失礼でしたら、御免下さい。」といい残して、教室を出て行きました。
「皆さん、セエラを見て? あの子の、妙な様子を見て?」ジェッシイがまず口を開きました。
「私だけは、セエラは身分のある子だということが今にわかっても、ちっとも驚きゃアしないわ。もしあの子がえらくなったら、どうでしょう。」
十二 壁を隔てて
壁つづきに出来た家並《やなみ》の中に住んでいますと、壁のすぐ向うの物音に、つい気をとられるものです。印度の紳士の家《うち》は、セエラの学校と壁一つで連《つなが》っていますので、セエラはよく紳士の生活を空想して、心を楽しませました。教室と、紳士の書斎とは、背中合せになっていますので、セエラは放課後など、やかましくはないだろうかと心配しました。音の通らないように、壁が厚く出来ていればいいがとも思いました。
セエラは、印度の紳士がだんだん好きになりました。大屋敷が好きになったのは、家族
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