真実生きた子供のようでした。
翌日、大尉はセエラをミス・ミンチンのもとに連れて行きました。彼は次の日印度へ立つことになっていましたので、先生にいろいろ後の事を頼みました。彼は一週に二度セエラに手紙を書くことを約束しました。それから、セエラの望みなら何でも叶えてやってくれといいました。
「この子は感じやすい子でして、自分でこれと思ったもの以外には、何も欲しがらないのですよ。」
それから、彼はセエラと一緒に彼女の小さな部屋に行き、お互にさよならをいい合いました。セエラは父の膝《ひざ》に乗り、上衣の折返しの所を小さな手で握って、永いことじっと父の顔を見つめていました。父はセエラの髪を撫でて、
「私の顔をそらで覚えこむつもりなのかい? セエラ。」といいました。
「いいえ、私ちゃんともうそらで知ってるわ。お父様は私の胸の内側にいらっしゃるのよ。」
二人は抱き合って、もう離さないというような接吻《キス》をしました。
辻馬車が戸口から駈け出すと、セエラはエミリイと一緒に二階の部屋の床の上に坐り、顎《あご》を両手の上にのせて、馬車が角を曲るまで、窓から見送っていました。
ミンチン先生が心配し
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