アラジンは、お姫さまがいただけると聞いて、自分くらい仕合せ者はないと思いました。それからは、一日々々が矢のように早くすぎてゆきました。ところが、それから二月もすぎたある夕方、町じゅうが大そうにぎやかなことがありました。アラジンは何事かと思って人にたずねました。するとその人は、今晩、お姫さまが、大臣の息子のところへおよめにいらっしゃるからだ、と教えてくれました。
 アラジンはまっ赤《か》になっておこりました。そしてすぐ家へ帰って、まほうのランプをとり出してこすりました。すると、じきにあのおばけが出て来て、何をいたしましょうかと聞きました。
「王さまのお城へ行って、お姫さまと、大臣の息子をすぐつれて来い。」と、言いつけました。
 たちまちおばけは御殿へ行って、二人をつれて帰って来ました。そしてこんどは、
「大臣の息子をこの家からつれ出して、朝まで外で待たしておけ。」と、命令《めいれい》しました。
 お姫さまはこわがって、ふるえていました。けれども、アラジンは、けっしてこわがらないでください、私こそはあなたのほんとうのおむこさんなのでございます、と申し上げました。
 あくる朝早く、アラジンの
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