したように喜んで、もろもろの瓦楽多のなかでも上坐に押し据えて、今でも最も敬意を表しています。殊にそのなかの孫悟空《そんごくう》は、わたしが申歳《さるどし》の生まれである因縁から、取分けて寵愛《ちょうあい》しているわけです。
 そのほかの人形は――京《きょう》、伏見《ふしみ》、奈良《なら》、博多《はかた》、伊勢《いせ》、秋田《あきた》、山形《やまがた》など、どなたも御存知のものばかりで、例の今戸焼《いまどやき》もたくさんあります。シナ、シャム、インド、イギリス、フランスなども少しばかりあります。人形ではやはり伏見が面白いと思うのですが、近年は彩色などがだんだんに悪くなって来たようです。伏見の饅頭《まんじゅう》人形などは取分けて面白いと思います。伊勢の生子《うぶこ》人形も古風で雅味があります。庄内《しょうない》の小芥子《こけし》人形は遠い土地だけに余り世間に知られていないようですが、木製の至極粗末な人形で、赤ん坊のおしゃぶりのようなものですが、その裳《すそ》の方を持って肩をたたくと、その人形の首が丁度いい工合に肩の骨にコツコツとあたります。勿論、非常に小さいものもありますから、肩を叩くのが
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