か
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ひかりはつちにうずもれぬ
ああみめぐみのあめを下し
われらがつみをゆるしたまえ。」
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合唱「ああ、みめぐみの雨をくだし
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われらがつみをゆるしたまえ。」
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(特務曹長ピストルを擬《ぎ》し将《まさ》に自殺せんとす。)
(バナナン大将この時まで瞑目《めいもく》したるも忽《たちま》ちにして立ちあがり叫《さけ》ぶ。)
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大将「止まれ、やめぃ。」
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(特務曹長ピストルを擬したるまま呆然《ぼうぜん》として佇立《ちょりつ》す。大将ピストルを奪《うば》う。)
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バナナン大将「もうわかった。お前たちの心底は見届けた。お前たちの誠心に較《くら》べてはおれの勲章などは実に何でもないじゃ。
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おお神はほめられよ。実におん眼《め》からみそなわすならば勲章やエボレットなどは瓦礫《がれき》にも均《ひと》しいじゃ。」
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