さあさあ云ってゐる。「いゝな。あそごの水の跳ね返る処よ。」
 うん、いゝ、早池峯《はやちね》山の七折の滝だってこんなのの大きなだけだらう。
 もうみんなおりる。おれもおりる。たった一人あとからやって来る人がある。こはさうだ。
〔水の流れるところをあるくんです。水の流れる所を歩くんですよ。〕
 さうだ。さうだ。いゝ気持ちだ。



底本:「新修宮沢賢治全集 第十四巻」筑摩書房
   1980(昭和55)年5月15日初版第1刷発行
   1983(昭和58)年1月20日初版第4刷発行
入力:林 幸雄
校正:今井忠夫
2003年4月2日作成
青空文庫作成ファイル:
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