すすきと川と、かはるがはる窓の外から光りました。
 赤ひげの人が、少しおづおづしながら、二人に訊きました。
「あなた方は、どちらへいらつしやるんですか。」
「どこまでも行くんです。」ジヨバンニは、少しきまり惡さうに答へました。
「それはいいね。この汽車は、じつさい、どこまででも行きますぜ。」
「あなたはどこへ行くんです。」カムパネルラが、いきなり、喧嘩のやうにたづねましたので、ジヨバンニは思はずわらひました。すると、向うの席に居た、尖つた帽子をかぶり、大きな鍵を腰に下げた人も、ちらつとこつちを見てわらひましたので、カムパネルラも、つい顏を赤くして笑ひだしてしまひました。ところがその人は別に怒つたでもなく、頬をぴくぴくしながら返事しました。
「わつしはすぐそこで降ります。わつしは、鳥をつかまへる商賣でね。」
「何鳥ですか。」
「鶴や雁です。さぎも白鳥もです。」
「鶴はたくさんゐますか。」
「居ますとも、さつきから鳴いてまさあ。聞かなかつたのですか。」
「いいえ。」
「いまでも聞えるぢやありませんか。そら、耳をすまして聽いてごらんなさい。」
 二人は眼を擧げ、耳をすましました。ごとごと鳴る
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