銀河鉄道の夜
宮沢賢治
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)言《い》われたり
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一|袋《ふくろ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)僕《ぼく》※[#小書き平仮名ん、183−7]とこへ
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一 午後の授業
「ではみなさんは、そういうふうに川だと言《い》われたり、乳《ちち》の流《なが》れたあとだと言《い》われたりしていた、このぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知《しょうち》ですか」先生は、黒板《こくばん》につるした大きな黒い星座《せいざ》の図の、上から下へ白くけぶった銀河帯《ぎんがたい》のようなところを指《さ》しながら、みんなに問《と》いをかけました。
カムパネルラが手をあげました。それから四、五人手をあげました。ジョバンニも手をあげようとして、急《いそ》いでそのままやめました。たしかにあれがみんな星だと、いつか雑誌《ざっし》で読んだのでしたが、このごろはジョバンニはまるで毎日教室でもね
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