っしょにどこか遊《あそ》びに行きませんか」と言《い》いますと、りすはとんでもないと言《い》うように目をまん円にして顔を見合わせて、それからいきなり向《む》こうを向《む》いて一生けん命《めい》逃《に》げて行ってしまいました。
ホモイはあきれてしまいました。そして顔色を変《か》えてうちへ戻《もど》って来て、
「おっかさん。なんだかみんな変《へん》なぐあいですよ。りすさんなんか、もう僕《ぼく》を仲間《なかま》はずれにしましたよ」と言《い》いますと兎《うさぎ》のおっかさんが笑《わら》って答えました。
「それはそうですよ。お前はもう立派《りっぱ》な人になったんだから、りすなんか恥《は》ずかしいのです。ですからよく気をつけてあとで笑《わら》われないようにするんですよ」
ホモイが言《い》いました。
「おっかさん。それは大丈夫《だいじょうぶ》ですよ。それなら僕《ぼく》はもう大将《たいしょう》になったんですか」
おっかさんもうれしそうに、
「まあそうです」と申《もう》しました。
ホモイが悦《よろこ》んで踊《おど》りあがりました。
「うまいぞ。うまいぞ。もうみんな僕《ぼく》のてしたなんだ
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