ウェイ本土で發達した文學であります。このイスランド・ノルウェイ文學のうちで、一篇の書物として殘された最初のものが『エッダ』Edda であるといつてよいかと存じます。それ以前にもルゥネ Rune といふ、一種の神代文字で石や木や骨などに刻みつけた歌謠がありますが、これは文學よりも寧ろ考古學、言話學的の方面に興味が多からうと思つて、ここには省くことにします。
さて『エッダ』とは何かと申しますと、歌をもつて書きしるした神話並に神仙的英雄の行蹟であります。日本で言ふならば、古事記か日本書紀のやうなものであります。『エッダ』に舊と新との二つがあります。舊をセームンダール・エッダ Semundar Edda、新をスノルィ・ストゥルソンナール・エッダ Snorri Sturlussonar E. と申します。セームンドのエッダ、ストゥルソンのエッダと申す意味であります。然し一口に『エッダ』と申せば、舊エッダのことだけで、新エッダの場合には特に新とか、ストゥルソンとかいふ名を冠することになつてをります。
四、『エッダ』の解説
『エッダ』とは古代北歐語で第一に大祖母といふ意味であります。
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