らはれ、次ぎにキリスト教が渡來して、それをキリスト教的に變化させ、同時にラテン文化を傳播する。その次にはフランス古典文學が支配し、やがて宗教改革が起つて、國語及び國民傳統の尊重となり、ローマン主義の勃興となり、自然主義の隆盛となり、それが終つて、新ローマン主義、農民文學、郷土文學或は勞働文學が起つたといふ順序で發達するといふのであります。然しフゥツリズム Futurism・ダダイズム Dadaism・シュルレアリズム 〔Surre'alisme〕・或は表現主義 Expressionismus. 即物主義 Neue−sachlichkeit といふやうな、ひどく風變りのものは、スカンヂナヴィア文學には殆んどありませぬ。スカンヂナヴィア文學の主流はどこまでもローマン主義であるやうに思はれます。
三、古代文學の共通
さて、デンマルク、ノルウェイ、スウェデン三國の古代文學はいづれもみな共通で、古代ノルウェイ。イスランド文學といふ總括した名稱でよぶことができます。言葉を換へて申しますと、昔イスランドに渡つたノルウェイ人が、そこに古い原形のまゝに保存した文學、またその後そこ及びノル
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