をきられて、ある島に禁錮せられた怨みから、王の二子をだまして殺し、指環を修繕に來た王女に暴行して、自分の工夫した翼をつけ、空をとんで逃げてしまつたといふ話ですが、これはドイツにある鍛冶ウイラントの話そのまゝで、ゲルマン民族に共通のものであります。
それと反對に北歐固有のものと思はれるものの一例は『ヘルガ・クブィザ』Helga kvidha 即ちヘルギの歌であります。主人公のヘルギが※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]ルキューレ Valkyre の助けを得て、樣々の武勇をあらはすことを歌つたものであります。※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]ルキューレは、軍神オージン Odhin の侍女[#「侍女」は底本では「待女」]たちで、常に戰場の空をかけめぐつて戰死者があると、その傷を見て勇怯をたしかめ、勇者ならばオージンの住む※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]ルハラの宮殿につれてくるのが役目であります。この※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]ルキューレは全然スカンヂナヴィアのもので、それと、ヘルギとの戀愛的關係を持たせたところに、固有の面白さがあります。
六、歐洲二大神
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