互に顔を見合せました、そして、――二人のうちのどっちが口をきいたのか、僕は知らないが、とにかく二人の心のねがいを述べました。
『わたし達が、生きている間は、一しょに暮らして、死ぬ時には、一しょに死なせて下さりませ! と申しますのは、わたし達は常に愛し合ってまいりましたのですから!』
『その通りになるように!』と、見知らぬ人は、おごそかなやさしさを以て答えました。『さて、お前達の家の方を見るがいい!』
 彼等は言われるままに家の方を見ました。しかし、大きくあけひろげた玄関のある、白い大理石の高い建物が、ついさっきまで彼等のみすぼらしい住居《すまい》のあった場所に建っているのを見た時の彼等のおどろきはどんなだったでしょう!
『あれがお前達の家だ、』と言って、見知らぬ人は彼等二人にやさしくほほ笑みました。『お前達が昨晩、われわれを見すぼらしいあばらやに喜び迎えた時と同じように、物惜しみすることなく、あの立派な家にはいってからも人々を親切にもてなせよ。』
 老夫婦はひざまずいて彼にお礼を言おうとしました。しかし、これはどうしたことか! 彼もクイックシルヴァも、そこにいませんでした。
 こうして
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