館――濱島武文[#「濱島武文」は底本では「※[#「さんずい+(宀/(「眉」の「目」に代えて「貝」))」、第3水準1−87−27]島武文」]――春枝夫人――日出雄少年――松島海軍大佐の待命
[#ここで字下げ終わり]
私《わたくし》が世界《せかい》漫遊《まんゆう》の目的《もくてき》をもつて、横濱《よこはま》の港《みなと》を出帆《ふなで》したのは、既《すで》に六年《ろくねん》以前《いぜん》の事《こと》で、はじめ亞米利加《アメリカ》に渡《わた》り、それから大西洋《たいせいよう》の[#「大西洋《たいせいよう》の」は底本では「太西洋《たいせいよう》の」]荒浪《あらなみ》を横斷《よこぎ》つて歐羅巴《エウロツパ》に遊《あそ》び、英吉利《イギリス》、佛蘭西《フランス》、獨逸等《ドイツとう》音《おと》に名高《なだか》き國々《くに/″\》の名所《めいしよ》古跡《こせき》を遍歴《へんれき》して、其間《そのあひだ》に月《つき》を閲《けみ》すること二十|有餘箇月《いうよかげつ》、大約《おほよそ》一|萬《まん》五|千里《せんり》の長途《ながたび》を後《あと》にして、終《つひ》に伊太利《イタリー》に入《ゐ》り、往昔
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