#「櫻木豫備海軍大佐の行衞」に二重丸傍点]==讀者《どくしや》は記臆《きおく》せらる可《べ》し、先年《せんねん》一|種《しゆ》の強力《きやうりよく》なる爆發藥《ばくはつやく》を發明《はつめい》し、つゞいて浮標水雷《ふへうすゐらい》、花環榴彈等《くわくわんりうだんとう》二三の軍器《ぐんき》に有功《いうこう》なる改良《かいりよう》を施《ほどこ》したるを以《もつ》て、海軍部内《かいぐんぶない》に其人《そのひと》ありと知《し》られたる豫備海軍大佐櫻木重雄氏《よびかいぐんたいささぐらぎしげをし》は一|昨年《さくねん》英國《エイこく》に遊《あそ》び歸朝《きてう》以來《いらい》深《ふか》く企《くわだ》つる所《ところ》あり、驚《おどろ》く可《べ》き軍事上《ぐんじじやう》の大發明《だいはつめい》をなして、我國々防上《わがくにこくぼうじやう》に貢獻《こうけん》する處《ところ》あらんと、兼《かね》て工夫《くふう》慘憺《さんたん》の由《よし》仄《ほのか》に耳《みゝ》にせしが、此度《このたび》いよ/\機《き》熟《じゆく》しけん、或《あるひ》は他《た》に慮《おもんぱか》る處《ところ》ありてにや、本月《ほんげつ》初
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