が大好《だいす》きなんですよ、日本《につぽん》へ皈《かへ》りたくつてなりませんの[#「なりませんの」は底本では「なりせまんの」]、でねえ、毎日《まいにち》/\日《ひ》の丸《まる》の旗《はた》を立《た》てゝ、街《まち》で[#「街《まち》で」は底本では「街《まち》て」]戰爭事《いくさごつこ》をしますの、爾《そ》してねえ、日《ひ》の丸《まる》の旗《はた》は強《つよ》いのですよ、何時《いつ》でも勝《か》つてばつかり居《ゐ》ますの。』
『おゝ、左樣《さう》でせうとも/\。』と私《わたくし》は餘《あま》りの可愛《かあい》さに少年《せうねん》を頭上《づじやう》高《たか》く差《さ》し上《あ》げて、大日本帝國《だいにつぽんていこく》萬歳《ばんざい》と※[#「口+斗」、8−11]《さけ》ぶと、少年《せうねん》も私《わたくし》の頭《つむり》の上《うへ》で萬歳々々《ばんざい/″\》と小躍《こをどり》をする。濱島《はまじま》は浩然《かうぜん》大笑《たいせう》した、春枝夫人《はるえふじん》は眼《め》を細《ほそ》うして
『あら、日出雄《ひでを》は、ま、どんなに※[#「りっしんべん+喜」、第4水準2−12−73]《う
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