》なり、後《おく》れて此《この》島《しま》に上陸《じやうりく》する者《もの》は、速《すみや》かに旗《はた》を卷《ま》いて立去《たちさ》れ」なんかと記《しる》してあるでせう、奴輩《やつこさん》は喫驚《びつくり》して卒倒《ひつくりかへ》るだらう。其處《そこ》を横面《よこずつぽう》でも張飛《はりとば》して追拂《おつぱ》らつてやるのだ。』
『あはゝゝゝゝ。』と私《わたくし》は聲《こゑ》高《たか》く笑《わら》つた。成程《なるほど》妙案《めうあん》/\。武骨《ぶこつ》な武村兵曹《たけむらへいそう》の考《かんが》へ出《だ》し相《さう》な事《こと》だ。けれど、第一《だいいち》に、其樣《そんな》危險《きけん》な深山《しんざん》へ如何《どう》して紀念塔《きねんたう》を建《た》てるか、外國人《ぐわいこくじん》の行《ゆ》かれぬ程《ほど》危險《きけん》な處《ところ》へは、吾等《われら》だつて行《ゆ》かれぬ筈《はづ》では無《な》いかと、隙《すか》さず一本《いつぽん》切込《きりこ》むと、武村兵曹《たけむらへいそう》ちつとも驚《おどろ》かない。
『其處《そこ》が奇々妙々《きゝめう/\》の發明《はつめい》だよ。』

    第十七回 冐險鐵車《ぼうけんてつしや》
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自動の器械――斬頭刄《ギラチン》形の鉞――ポンと小胸を叩いた――威張れません――君が代の國歌――いざ、帝國の萬歳を唱へませう
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『其處《そこ》が、奇々妙々《きゝめう/\》の發明《はつめい》だよ。』と武村兵曹《たけむらへいそう》は澄《す》ました顏《かほ》で
『私《わたくし》だつて、其樣《そんな》に無鐵砲《むてつぽう》な事《こと》は言《い》はない、此《この》工夫《くふう》は、大佐閣下《たいさかくか》も仲々《なか/\》巧妙《うまい》と感心《かんしん》なすつたんです。』と意氣《いき》昂然《こうぜん》として
『冐險鐵車《ぼうけんてつしや》――左樣《さやう》自動仕掛《じどうじが》けの鐵檻《てつおり》の車《くるま》を製造《せいぞう》して、其《そ》れに乘《の》つて、山奧《やまおく》へ出掛《でか》けやうといふんです。』
『む、鐵檻《てつおり》の車《くるま》?。』と私《わたくし》は額《ひたい》を叩《たゝ》いた。
武村兵曹《たけむらへいそう》は此時《このとき》大佐《たいさ》の許可《ゆるし》を得《え》て、次《つぎ》の
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