と、鐵門《てつもん》の上部《じやうぶ》には、岩《いわ》に刻《きざ》まれて「秘密《ひみつ》造船所《ざうせんじよ》」の五|字《じ》が意味《ゐみ》あり氣《げ》に現《あら》はれて居《を》つた。
第十五回 電光艇《でんくわうてい》
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鼕々たる浪の音――投鎗に似た形――三尖衝角――新式魚形水雷――明鏡に映る海上海底の光景――空氣製造器――鐵舟先生の詩
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武村兵曹《たけむらへいそう》は腰《こし》なる大鍵《おほかぎ》を索《さぐ》つて、鐵門《てつもん》の扉《とびら》と開《ひら》いた。
『此處《こゝ》が秘密《ひみつ》の塲所《ばしよ》の入口《いりくち》です。』と櫻木海軍大佐《さくらぎかいぐんたいさ》は私《わたくし》を顧見《かへりみ》た。此時《このとき》はまだ工事《こうじ》も始《はじ》まらぬと見《み》へ、例《れい》の鐵《てつ》の響《ひゞき》も聽《きこ》えず、中《なか》はシーンとして、凄《すご》い程《ほど》物靜《ものしづ》かだ。私《わたくし》は二人《ふたり》の案内《あんない》に從《したが》つて、鐵門《てつもん》を※[#「穴かんむり/兪」、第4水準2−83−17]《くゞ》つたが、はじめ十|歩《ぽ》ばかりの間《あひだ》は身《み》を屈《かゞ》めて歩《あゆ》む程《ほど》で、稍《や》や廣《ひろ》くなつたと思《おも》ふと、直《す》ぐ前《まへ》には、岩《いわ》に刻《きざ》んで設《まう》けられた險《けわ》しい階段《かいだん》がある、其《その》階段《かいだん》を降《お》り盡《つく》すと、眞暗《まつくら》になつて、恰《あだか》も墜道《とんねる》のやうに物淋《ものさび》しい道《みち》を、武村兵曹《たけむらへいそう》が即座《そくざ》に點《てん》じた球燈《きゆうとう》の光《ひかり》に照《てら》して、右《みぎ》に折《を》れ、左《ひだり》に轉《てん》じて、凡《およ》そ百四五十ヤードも進《すゝ》むと、岩石《がんぜき》が前《まへ》と後《うしろ》に裂《さ》け離《はな》れて、峽《けう》をなし、其《その》間《あひだ》を潮《うしほ》が矢《や》の如《ごと》く洞外《どうぐわい》から流《なが》れ入《い》り、流《なが》れ去《さ》つて居《を》る。峽上《けいじやう》には一筋《ひとすぢ》の橋《はし》があつて、それを渡《わた》ると又《ま》た鐵《てつ》の扉《とびら》だ。武村兵曹《たけむらへいそ
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