を知れば當然のことと思へるし、それが貴かつたのだが、わたくしはまた、小時間づつしかお目にかからなかつたせゐか、何時も、ものやさしい機嫌のいい、話好きの一面にしか觸れてゐない。わたしに親しく話かけてくださつたのは、もう三十年近くも前にならうか「あなたとわたくしと兄妹になつて阪地《かみがた》へ行きますよ」と、脚本が一番目二番目に組みあはせられるといふ事をきかせてくださつた時であつたと思ふ。ほんとに長い日がいつか逕《た》つてしまつたものだ。
底本:「舞臺 岡本綺堂追悼號」舞臺社
1939(昭和14)年5月1日発行
初出:「舞臺 岡本綺堂追悼號」舞臺社
1939(昭和14)年5月1日発行
入力:門田裕志
校正:野口英司
2010年2月18日作成
青空文庫作成ファイル:
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