したと云ふことが分る、それで帝國議會の方で之に加る金は二十二萬圓の金が、栃木縣災害土木補助費として下つて來ました、四十一萬圓の中を二十六萬圓出して合せて四十八萬圓とした、そして之を栃木縣丈の堤防費や何かに使ふべき金の性質で下つたものである、處が谷中村に在つては之が人家を買上げたり或は墓地を買上げた、怪しからぬ話、金を出して墓地を買ひ道具を買ふ、神社でも寺でも持つて來い買つてやると云ふ掛聲で居るです、甚だしきは茲に一の未丁年者があつて賣らない、此未丁年者には惡黨等が金を貸して、放蕩を勸めて借金を造らして夫から借金を責めて賣れと云ふ、斯う云ふやうなことがあるのです、さう云ふやうなことがございますからして此極端を以て惡い所と惡い所を御話しますと、先祖の石塔を賣る、親の石塔を賣る、此石塔の代償を以て放蕩をやる、娼妓を買ふ、藝者を買ふ、酒を飮む、賭博をすると云ふ有樣、之が何者が勸めるかと云ふと之を取締る役人共が之を勸める、(拍手)どうでございます諸君、斯樣なことにして陷れ/\してやる、仕舞に奪取るので御座います。
△ロジツクに合はぬ話[#「ロジツクに合はぬ話」に丸傍点]
今日は又
前へ
次へ
全52ページ中43ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
田中 正造 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング