人形芝居に関するノオト
竹内勝太郎
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)御目見得《デヴイユ》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)それは「|神聖な喜劇《デイヴイナ・コメデイア》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]
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[#地から2字上げ]「詩は僕の鏡である。」 ※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]レリー
巴里シャン・ゼリゼェの林のなかに二つの小屋があって、今でも日曜祭日毎に昔ながらのギニョール、手套式の人形芝居が学校や家庭から解放された子供達を喜ばせて居る。その小さい粗末な舞台で演じられる人形の所作を見て少年等は笑い興じ、手を拍って、現実の世界を忘れて居る。それ等の活きいきした声を聞けば何人も遠く、幼い日の生活を思い出さずにはいられないだろう。私は室内に籠居する仕事の疲れを休める為に、秋の晴れた午後はよく街や郊外の森を散歩して廻ったが、その途すがら運よくこの人形の小屋が開いているのに出会うと、
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