もんだから、それであんな貌をしているのサ。シカシ、アア澄ましたところは内海も仲々好男子だネ、苦味ばしッていて。モウ些しあの顋《あご》がつまると申分がないんだけれども、アハハハハ」
「オホホホ」
 ト笑いながらお勢はまた文三の貌を横眼で視た。
「シカシそうは云うものの内海は果報者だよ。まずお勢さんのようなこんな」
 ト、チョイとお勢の膝《ひざ》を叩《たた》いて、
「頗《すこぶ》る付きの別品、しかも実の有るのに想《おも》い附かれて、叔母さんに油を取られたと云ッては保護《ほうご》して貰《もら》い、ヤ何だと云ッては保護して貰う、実に羨ましいネ。明治年代の丹治《たんじ》と云うのはこの男の事だ。焼《やい》て粉《こ》にして飲んでしまおうか、そうしたら些《ちっ》とはあやかるかも知れん、アハハハハ」
「オホホホ」
「オイ好男子、そう苦虫を喰潰《くいつぶ》していずと、些《ちっ》と此方《こっち》を向いてのろけ給《たま》え。コレサ丹治君。これはしたり、御返答が無い」
「オホホホホ」
 トお勢はまた作笑いをして、また横眼でムッとしている文三の貌を視て、
「アー可笑しいこと。余《あんま》り笑ッたもんだから咽喉が渇
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