「ヤこれは飛でも無いことを云いなさる、唯チョイと……」
「チョイとチョイと本田さん、敢て一問を呈す、オホホホ。貴方は何ですネ、口には同権論者だ同権論者だと仰しゃるけれども、虚言《うそ》ですネ」
「同権論者でなければ何だと云うんでゲス」
「非同権論者でしょう」
「非同権論者なら」
「絶交してしまいます」
「エ、絶交してしまう、アラ恐ろしの決心じゃなアじゃないか、アハハハ。どうしてどうして我輩程熱心な同権論者は恐らくは有るまいと思う」
「虚言《うそ》仰しゃい。譬《たと》えばネ熱心でも、貴君のような同権論者は私ア大嫌《だいきら》い」
「これは御挨拶《ごあいさつ》。大嫌いとは情ない事を仰しゃるネ。そんならどういう同権論者がお好き」
「どう云うッてアノー、僕の好きな同権論者はネ、アノー……」
 ト横眼で天井を眺《なが》めた。
 昇が小声で、
「文さんのような」
 お勢も小声で、
「Yes《イエス》……」
 ト微《かす》かに云ッて、可笑しな身振りをして、両手を貌《かお》に宛《あ》てて笑い出した。文三は愕然《がくぜん》としてお勢を凝視《みつ》めていたが、見る間に顔色を変えてしまッた。
「イヨー妬《や
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