ぜん》に hypnotize《ヒプノタイズ》 さる※[#二の字点、1−2−22]ものは文学者《ぶんがくしや》なり。文学者なる哉[#「文学者なる哉」に傍点]、文学者なる哉[#「文学者なる哉」に傍点]。
我れ三文字屋《さんもんじや》金平《きんぴら》夙《つと》に救世《ぐせい》の大本願《だいほんぐわん》を起《おこ》し、終《つひ》に一切《いつさい》の善男《ぜんなん》善女《ぜんによ》をして悉《ことごと》く文学者《ぶんがくしや》たらしめんと欲《ほつ》し、百で買《か》ツた馬《むま》の如くのたり/\[#「のたり/\」に傍点]として工風《くふう》を凝《こら》し、虱《しらみ》を捫《ひね》る事一万疋に及びし時|酒屋《さかや》の厮童《こぞう》が「キンライ」節《ふし》を聞いて豁然《くわつぜん》大悟《たいご》し、茲に椽大《えんだい》の椎実筆《しひのみふで》を揮《ふるつ》て洽《あまね》く衆生《しゆじやう》の為《ため》に為《ゐ》文学者《ぶんがくしや》経《きやう》を説解《せつかい》せんとす。
右から見ても左から見ても文学者は最幸最福なる動物なり[#「右から見ても左から見ても文学者は最幸最福なる動物なり」に傍点]。我が抜苦
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