喰《く》ふといふ面倒《めんだう》を生《しやう》じ※[#二の字点、1−2−22]は扨《さて》も迷惑《めいわく》千万《せんばん》の事ならずや。神《かみ》が創造《さう/″\》の御心《みこゝろ》は人間《にんげん》を楽《たのし》ましめんとするにありて苦《くるし》ましめんとするにあらず。無為《むゐ》は天則《てんそく》なり、無精《ぶしやう》は神慮《しんりよ》に協《かな》へり。正直《しやうぢき》の頭《かうべ》に神《かみ》宿《やど》る――嫌《いや》な思をして稼《かせ》ぐよりは真《ま》ツ正直《しやうぢき》に遊《あそ》んで暮《くら》すが人間《にんげん》の自然《しぜん》にして祈《いの》らずとても神《かみ》や守《まも》らん。文学者《ぶんがくしや》を以て大《だい》のンき[#「のンき」に傍点]なり大《だい》気楽《きらく》なり大《だい》阿呆《あはう》なりといふ事の当否《たうひ》は兎《と》も角《かく》も眼《め》ばかりパチクリ[#「パチクリ」に傍点]さして心《こゝろ》は藻脱《もぬけ》の売《から》となれる木乃伊《ミイラ》文学者《ぶんがくしや》は豈《あ》に是れ人間《にんげん》の精粋《きつすゐ》にあらずや。
且つ又|聖経《バイ
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