加之《しかのみならず》、文学者《ぶんがくしや》を以《もつ》て怠慢《たいまん》遊惰《いうだ》の張本《ちやうほん》となすおせツかい[#「おせツかい」に傍点]は偶《たま》/\怠慢《たいまん》遊惰《いうだ》の却《かへつ》て神《かみ》の天啓《てんけい》に協《かな》ふを知《し》らざる白痴《たはけ》なり。謹《つゝし》んで慮《おもんぱ》かるに神《かみ》の御恵《みめぐみ》洽《あまね》かりし太古《たいこ》創造《さう/″\》の時代《じだい》には人間《にんげん》無為《むゐ》にして家業《かげふ》といふ七むづかしきものもなければ稼《かせ》ぐといふ世話《せわ》もなく面白《おもしろ》おかしく喰《くつ》て寝《ね》て日向《ひなた》ぼこりしてゐられたものゝ如し。アダム[#「アダム」に傍線]の二本棒《にほんぼう》が意地《いぢ》汚《きたな》さの摂《つま》み喰《ぐひ》さへ為《せ》ずば開闢《かいびやく》以来《いらい》五千|年《ねん》[#ルビの「ねん」は底本では「わん」]の今日《こんにち》まで人間《にんげん》は楽園《パラダイス》の居候《ゐさふらふ》をしてゐられべきにとンだ[#「とンだ」に傍点]飛《とば》ツ塵《ちり》が働《はたら》いて
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