へば、社会問題《しやくわいもんだい》に耳《みゝ》傾《かたむ》くる人いかで此|一町内《いつちやうない》百「ダース」の文学者《ぶんがくしや》を等閑《なほざり》にするを得《う》べき。若し惣《すべ》ての文学者《ぶんがくしや》を駆《かつ》て兵役《へいえき》に従事《じゆうじ》せしめば常備軍《じやうびぐん》は頓《にはか》に三倍《さんばい》して強兵《きやうへい》の実《じつ》忽《たちま》ち挙《あ》がるべく、惣《すべ》ての文学者《ぶんがくしや》に支払《しはら》ふ原稿料《げんかうれう》を算《つも》れば一万|噸《とん》の甲鉄艦《かふてつかん》何艘《なんざう》かを造《つく》るに当《あた》るべく、惣《すべ》ての文学者《ぶんがくしや》が消費《せうひ》する筆墨料《ひつぼくれう》を徴収《ちようしう》すれば慈善《じぜん》病院《びやうゐん》三ツ四ツを設《つく》る事|決《けつ》して難《かた》きにあらず、惣《すべ》ての文学者《ぶんがくしや》が喰潰《くひつぶ》す米《こめ》と肉《にく》を蓄積《ちくせき》すれば百度《ひやくたび》饑饉《ききん》来《きた》るとも更《さら》に恐《おそ》るゝに足《た》らざるべく、若《も》し又|惣《すべ》ての
前へ
次へ
全27ページ中13ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三文字屋 金平 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング