は逃げ場を失って、岩の上をくるくるまいまわった。
煙がぼッぼッぼッととぶ、銃声は青天にひびいて海波にこだまする。
もうもうたる白煙のもと! 泡だつ波のあいだに見る見る海ひょうしのしかばねが横たわった。
「そらゆけ!」
一同は思い思いに海ひょうをとらえた。
「ステキに大きなやつがいる」
とひとりは脚《あし》をとってさかさにつるして見せる。
「いや、それよりも大きなのがここにもある」
とひとりがいう。
歓喜《かんき》の声! 三十余頭の海ひょうを、九人の少年がえいえい声をあわして運んで来たとき、年少組はおどりあがってかっさいした。
「毛皮の外套《がいとう》が着られるね」
とコスターはいった。
「ぼくは帽子にする」
とドールがいった。
「ぼくはさるまたにする」
と善金《ゼンキン》がいう。
「毛皮のさるまたをしてるものは雷《かみなり》さまだけだよ」
と伊孫《イーソン》がいう。
「雷さまのさるまたはとらの皮だ」
「海ひょうのさるまたはモダーンの雷だ」
一同は腹をかかえて笑った。このあいだにモコウは、二つの大きな石をならべてかまどをつくり、それに大なべをかけて湯をわかすと、ゴル
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