》のなかへ身をひそめた。
「なんだろう」
一同は立ちどまった。
「かばだ」
とゴルドンがいった。
「昼寝《ひるね》をじゃましてすまなかった」
と富士男はいった。
サクラ湾についたのは十時ごろである。河畔《かはん》の木陰にテントを張ってはるかに浜辺をみわたせば、水波びょうびょうとして天に接し、眼界の及ぶかぎり一片の帆影《ほかげ》も見えぬ、遠い波は青螺《せいら》のごとくおだやかに、近い波はしずかな風におくられて、ところどころに突出した岩礁《がんしょう》におどりあがりまいあがり、さらさらとひいてはまたぞろぞろとたわむれている。
その岩礁の上に! 見よ! 幾百とも知れぬ海ひょうが、うららかな春の日に腹をほして、あおむけに寝ころんだり、たがいにだきあってはころげおちたり、追いかけごっこをしてはかみあったり、なにかにおどろいたように首をあげては走って、波にとびこんだりしている。
一同はかれらをおどろかさぬように、木陰にかくれて昼飯をすまし、それから思い思いの身支度《みじたく》にとりかかった。
年少組の善金《ゼンキン》、伊孫《イーソン》、次郎、ドール、コスターは、モコウとともに、テント
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