ることにあった。じっさい洞窟内《どうくつない》のもっともなやみとするところは、夜間の燈火が不十分なことである。
 全員十五名、場所はすでにいくどもゆきなれた、サクラ湾である、路程《ろてい》は遠からず、危険のおそれがないので、年少組までのこらずつれてゆくことにした。ひさしぶりの遠征に、年少連は夜が明けるのも待ちかねて、小いぬのようにとんだり、走ったり、海ひょう狩りの壮快な気分にようていた。
 夜はほのぼのと明けて、太陽の光が東の天に金蛇《きんだ》を走らしたころに、一同は身軽に旅装《りょそう》をととのえた。バクスターが苦心してつくった車に、ガーネットとサービスが、かいならした二頭のラマをつけ、車の上には硝薬《しょうやく》、食料、鉄の大なべ、数個のあきだるをのせ、勇みに勇んで左門洞を出た。
 風あたたかに空は晴れて、洋々たる春の平野を少年連盟はしゅくしゅくとしてねってゆく。とちゅうでドールとコスターはつかれて歩けなくなったので、富士男はゴルドンに相談して、ふたりを車の上に乗せた。一行が沼のほとりをたどってゆくと、とつぜん一個の巨獣《きょじゅう》が、がさがさと音をたてて、灌木林《かんぼくばやし
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