した。かれはサクラ号の浴室にそなえてあった、鉛管《えんかん》を利用した。
つぎにモコウは、一生けんめいに動物やさかなの料理をするたびに、その脂肪《しぼう》を貯蓄したので、燈火の油に不足の心配はなくなった。
しかしただ心配なのは食料の欠乏である、雪が吹きすさんで猟《りょう》に出ることもできないので、用意の食料は日に日にへる一方である。モコウが倹約《けんやく》に倹約をかさねてたくわえたかも、しちめんちょうの肉、塩づけのさかな、サクラ号から持ってきたかんづめ類も、今後どれだけのあいだつづくか、はかることができない。のみならず、十歳から十六歳までの少年である、胃袋《いぶくろ》はおとなよりもすこやかに、食うことにかけてはことごとく豪傑《ごうけつ》ぞろいだからたまらない。
なおそのうえにやっかいなのは、サービスが生けどっただちょうである。だちょうの大食は少年にまさること数等《すうとう》である、かれのために少年たちは、毎日その食料たる木の根や、生草《なまくさ》を、雪深くほらねばならなかった。これには一同へいこうしてサービスにいった。
「おい、いいかげんにして、だちょうをしめて食おうじゃないか」
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