いとく》を思うとともに、ぼくらもまた、第二の左門先生となりたいものだ」
「賛成賛成」
少年の声は一度におこった。船はしずかにニュージーランド川をくだる。
オークランド岡が森の陰《かげ》にきえたとき、一同の顔にさびしい色がうかんだ。明け暮れここで死活をともにした十五少年の二ヵ年、斯山斯水《しざんしすい》、なじみの深いこの陸地と、いま永久に別れるのだ。人々の眼に涙がうかんだ。
その夜はサクラ湾に一|泊《ぱく》して、翌朝|船尾帆《せんびほ》と船首の三|角帆《かくほ》を張っていかりをぬいた。船はしだいしだいに南方にむかい、八時間ののちには、南の岬《みさき》をめぐって、チェイアマン島を北方地平線に見送った。
二月のなかばにはすでにスミス海峡をすぎて、マゼラン海峡の入り口にきた。右方にはセントアーン山高くそびえ、左方にはボウフナルト湾のきわまるところに、参差《しんし》として白雪が隠見《いんけん》している。これはかつて富士男が希望湾から望み見た、白点であった。
イバンスの目算《もくさん》は、フロワード岬をすぎて、パンタレーナまでゆくつもりであったが、だが二十日の朝、みさきにあったサービスが
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