ひょうにおそわれたとき、富士男は身をていしてドノバンを救うた、いまドノバンは、みずから傷《きず》ついて富士男を救《すく》うた。
「ドノバン!」
富士男の声はだんだん泣き声になった。
「ぼくのために死んでくれたのだね。ドノバン!」
かすかに答える声が、くちびるからもれた。イバンスはすぐにドノバンの傷口《きずぐち》を検査すると、傷《きず》は第四|肋骨《ろっこつ》のへんで心臓をそれていた。
「だいじょうぶだ、助かる」
とイバンスはいった。
ドノバンの呼吸は微弱《びじゃく》である、もし肺《はい》に影響《えいきょう》するとだいじになる。
「とにかく、左門洞へひきあげよう」
とゴルドンはいった。
イバンスは、海|蛇《へび》とブラントおよびブルークの三人が、最初からすがたを見せなかったのを非常《ひじょう》に怪しんだが、重傷《じゅうしょう》のドノバンを捨てて、かれらをさがすべきでないから、ゴルドンのことばに賛成して、左門洞にひきあげることにした。
木の枝をきりとってたんかを製作し、これにドノバンをしずかに臥床《がしょう》さした。
富士男ゴルドンら四名がこれをかつぎ、他のものはこれを護衛
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