ゴルドンとモコウは、武器をとって戸口をまもったが、一夜はことなく明けた。
諸君が世界地図をひらくと、三角定規の最長の一辺を左にしておいたような形の大陸が、右下にあるのに気がつくと思うが、これが南アメリカである。
この西がわの最長の一辺にそうて、アンデス山脈が走っている。このアンデス山脈が南下している南端を、一つの海峡《かいきょう》が横断している。この海峡こそ千五百二十年に、大西洋より太平洋に航海する航路をつくった、マゼランによって発見された、マゼラン海峡である。
この海峡の北方は、アルゼンチンおよびチリー国で、南方はアンデス山脈の南下によってつくられた、フエゴ諸島である。
海峡の東口は、びょうびょうたる大洋であるが、西口は小島嶼《しょうとうしょ》が錯雑紛糾《さくざつふんきゅう》して、アンデス山脈と平行に北方にのぼり、チロエ島にいたって、まったく影を没《ぼっ》している。
イバンスは翌朝朝食後、少年たちにかこまれて、南米の地図を指説《しせつ》していたが、さらに語をついで、
「このマゼラン海峡の西口からチリー国の沿岸を北行している島嶼《とうしょ》のうち、南方にケンブリジ島をひかえ、
前へ
次へ
全254ページ中221ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
佐藤 紅緑 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング