った。イバンスはふたたび一同を見まわした。
「十五人か、しかもみずからふせぐことのできるのは、五、六人しかない」
「いま、悪漢《あっかん》どもが襲撃《しゅうげき》してくるのですか」
と富士男がいった。
「いや、いまということはないだろう、だが……」
「ね、イバンスさん、子どもらがかわいそうです、救ってやってください」
とケートがいった。
「もちろん! ぼくは悪漢どもをやっつけますよ、けれど今晩はもうだいじょうぶです。このあらしでは、まさか川もわたれますまいからな」
くまのように魁偉《かいい》な男ではあるが、どことなくものやさしい、目は正直《しょうじき》そうな光をおびている、一同はかれの態度《たいど》になにかしら心強さを感じた。
「おう寒い!」
とかれはからだをふるわした。
「これを着かえなさい」
とケートがありあわせの服を持ってきた。
「ありがとう、ついでになにか食べ物がいただけませんか、きのうからなにも食べないのです」
モコウが走って、食堂からやき肉、固《かた》パン、茶、および一|杯《ぱい》のブランデーを持ってきた。
「やあ、ブランデーか! ぼくはもう二ヵ月も飲まない」
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