かねていた一同は、極度《きょくど》に緊張《きんちょう》した。
絞車盤《こうしゃばん》は逆転《ぎゃくてん》を開始した、このとき、風勢はしだいに吹き加わって、そのもうれつさははじめの比ではない、おまけに風位が変わって、たこは一左一右、絞車盤《こうしゃばん》の回転《かいてん》は思うように運ばない、糸が一|張《ちょう》一|弛《し》するたびに、みなはハッときもをひやした。
「全速力だ」
とゴルドンが叱※[#「口+它」、第3水準1−14−88]《しった》した。
一同は必死の力をふるって、回転をつづけた。
「アッ! 見えたぞ」
と善金《ゼンキン》がさけんだ。
たこは地面を去ること四十メートルばかりの上にきた。
「いま一息だ!」
とゴルドンがはげました。
と一|陣《じん》の強風が吹きすぎたと思うとともに、絞車盤《こうしゃばん》をとっていた、ドノバン、バクスター、イルコック、グロース、サービス、ウエップの六名は、ほんぜんと地上に投げたおされた。
「糸が切れた」
とゴルドンがさけんだ。
たこは富士男をのせたまま、黒暗《くらやみ》のなかをどこともなく飛び去った。
「ああ! 兄さん!」
と
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