、それは年長組のひとりのぼくがあたるのが当然だ」
 とドノバンがいった。
「そうだ、ぼくがあたろう」
 とバクスターがいった。
「いいえ、諸君、この大任はぼくにあたえられるべきです、それが義務です」
「なぜだ! 次郎君! きみにだけどうしてその義務があるというのか」
 とゴルドンがやさしくいった。
「ぼくは、ぼくはみなを救《すく》わねばならない義務があるのです」
 ゴルドンは、次郎の日ごろと異なる真剣《しんけん》な態度《たいど》を見て、いぶかしく思った。
「次郎君はあまり昂奮《こうふん》している、いたわってやってくれたまえ」
 とゴルドンは富士男の手をとった。と富士男の全身がわなわなとふるえている。
「きみ、寒気《さむけ》でもするんじゃないか」
「いや」
 と富士男がうめくようにいった、かれの面《おもて》はあおざめ、ひたいには玉《たま》のような汗が浮いている、だが、星影《ほしかげ》くらくだれも知るよしもない。次郎はさらに決然《けつぜん》といった。
「ね、兄さん、ぼくに義務があるでしょう、ぼくをやらしてください」
「富士男君、これはなにかわけがあるんだろう、なにも次郎君ひとりがこの大任に
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