もない」
 とゴルドンがいたわるようにいった。
「そうだ、きょうにかぎったことはない、ゆっくり腕《うで》を休めよう、さあみんななかへおはいり」
 と富士男がいった。
 天候はいよいよ険悪《けんあく》を加え、正午《ひる》ごろからがぜん大あらしに一変した。雨と風と海のものすごいひびきが、一団となって洞穴をおそう。それは夜にはいっていっそうはげしくなった。
 あらしは翌日も勢いはおとろえない。一同は脾肉《ひにく》の嘆《たん》を発して腕《うで》をさすった。
 十七日の明け方からさしもの豪雨《ごうう》もようやく小降りになり、風速もしだいにおとろえはじめた。
「風がなくなったら、たこあげができない」
 と善金《ゼンキン》が心配そうにいった。
「だいじょうぶだよ」
 とバクスターが、まじめな顔をしてうけあった。一同は笑った。
 正午《ひる》ごろには断雲《だんうん》を破ってまばゆい日が、ひとすじの金箭《きんせん》を投げた。
「万歳!」
 待ちに待った幼年組は、日をつかむように両手をかざして、とびまわった。
 大だこはさっそく洞外へ運びだされた。巻きろくろは、洞前の岩の根元にすえつけられた。
「ゴルドン
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