のむ。ぼくもできるだけ協力しよう」
 ゴルドンは富士男の手をとってかたくにぎった。ふたりの目には感激《かんげき》の涙が光った。
 人生はつねに寸善尺魔《すんぜんしゃくま》である。富士男とゴルドンが、ドノバン一|派《ぱ》に対する善後策《ぜんごさく》を考えだすひまもなく、不幸な分裂《ぶんれつ》が思いがけなく、その晩におこった。
 モコウが、晩餐《ばんさん》のあとのコーヒーをくばってまわった。かおり高いコーヒーをうまそうにすすりながら、一同は昼の競技の話でむちゅうだった。とテーブルの一|隅《ぐう》でひたいをあつめてなにごとか話しあっていたドノバンが、とつぜん立ちあがった。
「諸君!」
 かれは一座を見まわした。一同はびっくりしてドノバンを見あげた。
「ぼくら四人は考えるところがあり、左門洞に別れをつげたく思います」
 ゴルドンの顔はサッと青ざめた。
「きみらはぼくらをすてる気か?」
「いや誤解《ごかい》してくれてはこまる。ぼくらはただしばらく諸君と別居したく思うのだ」
「それはいったいどういうわけなのか」
 沈黙家《ちんもくか》のバクスターがいった。
「ぼくらはただ、自由かってな生活がしたい
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