いど》は目だって変わってきた。富士男は日本人の気性《きしょう》としてあっさりと水に流したのだったが、倣岸《ごうがん》のドノバンは、心をひらこうとはしない。そして大統領の選挙にもれてからは、ことごとに富士男にたてをつくようになった。ゴルドンはふたりのあいだにおって百方力をつくして、ふたりの交情をやわらげようとつとめたが、それはなんの効果《こうか》もあたえなかった。ついにドノバンは、グロース、ウエップ、イルコックの三人と党《とう》を組んで、食事のときのほかは一同と顔をあわすこともほとんどまれとなり、多くは洞穴の一|隅《ぐう》にひとかたまりとなって首をあつめなにごとかひそひそと語りあうのであった。
「ねえ、ゴルドン君、ぼくはこのごろかれらの態度《たいど》が不安でたまらない」
「どうして」
「人を疑《うたが》うことは日本人のもっとも忌《い》むところだ。だが、ぼくはドノバン君の態度《たいど》を見るに、なにごとかひそかにたくらんでいるように疑えてならないんだ」
「ハハハ、きみにもにあわない、いやに神経過敏《しんけいかびん》だね」
こういってゴルドンは笑った。
「たといかれらがなにごとかひそかには
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