五月になるとそろそろ寒さがきびしくなってきた。森の小鳥は遠く海をこえてあたたかな地方へうつった。一同は毎日多くのつばめをつかまえてはそのくびに一同が漂着《ひょうちゃく》のことを書いた布《ぬの》をむすびつけて、はなしやった。
六月になると大統領の改選期である。ドノバンはこんどこそは自分が大統領に選挙されるだろうと、例のもちまえのうぬぼれからそのときがくるのを待っていた。ところがじっさいにおいてはかれを好《す》くものはイルコック、ウエップ、グロースの三人だけで、その他の少年はドノバンをこのまなかった。それはドノバンがその才知にまかせて弁舌《べんぜつ》をふるい、他の少年を眼下に見くだすためと、いま一つは富士男のために投げとばされてさんざん説教《せっきょう》された醜態《しゅうたい》を演じたためである。
だが少年の心は単調《たんちょう》を喜ばぬ、かれらはそろそろゴルドンがいやになってきた。温厚《おんこう》なゴルドン、常識にとんだゴルドン、しかも少年たちにはきびしく毎日の学課《がっか》を責めて、すこしもかしゃくしないゴルドン。どこが悪いというでもないが、なんとなくこんどの大統領はゴルドンでな
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