、北東のほうに見えたあやしき白点のことなどをつまびらかに語った。いろいろな議論が出た。
「鳥か雲かをたしかめるために船をつくって遠征しよう」
「いや、そんなことに骨を折るよりもこの島に安住《あんじゅう》するほうがよい」
 議論の結果はやはりむだな冒険《ぼうけん》をせずに冬ごもりの準備をするほうがかしこきしかただと決定した。
 この月の中旬《ちゅうじゅん》イルコックはニュージーランド川に一|隊《たい》のさけがくだりゆくのを発見したので、毎日あみをおろしてさかんにさけを捕獲《ほかく》した。ところがさけが多くとれればそれをたくわえる方法を考えなければならぬ。そこでひじょうにたくさんの塩《しお》が必要になった。一同はサクラ湾に製塩場《せいえんじょう》をつくった。もとより完全なものではないが、浜辺に四角の大きな水ぶねをおいて、それに潮水《しおみず》をくみいれ、太陽の熱でもってその水気を蒸発《じょうはつ》させ、その底にのこった塩をかきあつめるようにしたのである。
 これはじつにはかばかしからぬ計画である、だが少年の共同一致の誠《まこと》の力は十分に塩を製しうることができた。
 三月になってドノバン
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