士男さん、どうか次郎さんの罪をゆるしてあげてください」
「ぼくは兄弟だからゆるしてやりたいが、しかしみんなはけっしてゆるさないだろうと思う」
「むろんゆるしはしますまいが、それをいま荒らだてて言ったところで、しようのないことです、いずれ次郎さんにはそれをつぐなうだけの手柄《てがら》はさせますから、それまではどうか秘密にしてあげてください」
「きみがそういうなら、ぼくもいましいて弟の罪はあばきたくないよ」
「ありがとうございます」
「いや、お礼はぼくがきみにいわなきゃならんのだ」
やがて次郎がうさぎをさげて帰ってきた。十時になって潮がさし始めた。三人はボートをこぎだした。ちょうどその夜は満月であった、清光《せいこう》昼のごとく、平和湖に出たのはもう夜半であった。その夜はそこに一泊し、翌日の午後六時ごろぶじ左門洞《さもんどう》につくことができた。
そのとき湖畔《こはん》につり糸をたれていたガーネットが三人のボートを見るやいなや、さおをすてて洞穴へ走り、三人の帰着をしらせたので、連盟少年はゴルドンをはじめとし一同でむかえて万歳をとなえた。
この夜富士男は一同をあつめて遠征の結果を報告し
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