話をして置かなければならない。
今日の如く、少数の人間が、僅かの人間が格外なる幸福を占有して、乱暴狼藉に人の財産を打倒して、己が非常な利慾を私すると云ふことを、……………に結托して、その勢を助けてやる。この少数、穏かならぬ少数の為に国家の経済を蹂躙されると云ふことでは、この国家全体の元気と云ふものを失ひ、日本国と云ふ国の肩書を軽んじて来る。この少数の佞奸《ねいかん》邪智の奴ばかりに横領されて、一般人民を圧倒して置く時には、日本の所有権と云ふものを、これを共に重んずる思想が減じて来る。この日本の住民が、政府に……だから幸だと言つて、殆ど人民を無き者の如くに見て、幾ら悪い事をしても知れまい。どんな事しても人民の方には判るまい――斯様《こんな》浅墓《あさはか》な考を以て、当年も増税、明年も増税、諸君は止まる所を何となさるのでござりまするか』
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この時、彼は身心疲れ果てて、殆ど壇上に倒れるばかり、ぢツと双眼を閉ぢ、幾度も頭を振つて、また口を開いた。
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『憲法がある、立派に憲法が行はれて居る。租税を出せ――かう言ふ。私は絶対的反対でございます。憲法
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