すの――」
 俯《うつむ》ける梅子に、銀子は身をスリ寄せつ「若《も》し、梅子さん、御気に障《さは》つたなら赦《ゆる》して頂戴《ちやうだい》な、私《わたし》只だ気になつて堪らないもんですから、心の有りたけを言ふのですよ――私だつて道時のことでは何程《どんな》耻づかしいことでも皆な打ち明けて、貴嬢に御相談したでせう、其れでこそ始めで姉妹《きやうだい》の契約の実《じつ》があると言ふんですわねエ――梅子さん後生《ごしやう》ですから貴嬢《あなた》の現時《いま》の心中を語つて下ださいませんか」
「銀子さん」と良久《しばし》ありて梅子は声|顫《ふる》はしつ「四年前の貴女の苦痛を、今になつて始めて知ることが出来ました――」
「能《よ》く言うて下ださいました梅子さん」と銀子は嬉しげに「今度は私《わたし》が先年の御恩返しに何様《どんな》奔走でも致しますよ――梅子さん、ツイ、御名を知らして下ださいな」
「銀子さん、貴女《あなた》の御親切は御礼の申しやうもありませんが、到底《たうてい》事情の許さないのですから、只だ此れだけは私に取つて秘密の一ツに許して下ださいませんか――貴女に打ち明けないと云ふのは、私も何様
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