にてまた南より来る小渠と会し、遂に中の橋稲荷橋下を過ぎてこゝに来れるなり。この流れより下流、本湊町船松町の間に一水あり。明石町居留地の間を南して新栄橋下の一水に通ず。船松町佃島の間には渡船場あり。明石町の南
○明石橋下の一流は、築地一丁目二丁目三丁目を廻《めぐ》りて流るゝ釆女《うねめ》橋万年橋祝橋亀井橋合引橋築地橋軽子橋備前橋小田原橋三の橋等の下の一水に通ずる流れにして、栄橋新栄橋の下を過ぎてこゝに落つるなり。
○南小田原町の南、海軍省用地の北、安芸橋の架れる一水は三の橋の下流にして、三の橋上流より南の方海軍省用地に沿ひて尾張橋下を過ぎ、浜離宮脇より澪に入るの水と通ず。
○浜離宮の北、離宮と海軍省用地との間の一水は前に説きたる如し。別に離宮の西、汐留町との間を流れて直《ただち》に海に入るの流れは、土橋難波橋
○新橋蓬莱橋汐先橋の下を流るゝ水の末ともいふべし。
○三十間堀即ち真福寺橋の流れの続きにして、豊倉橋紀[#(ノ)]国橋豊玉橋朝日橋三原橋木挽橋出雲橋等の下を流るゝ一水は、前の一水と新橋の下、蓬莱橋の上にて丁字形をなして相会す。新橋の渠は御濠に通ずるを以て土橋以西に至るべからざるには
前へ 次へ
全32ページ中27ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
幸田 露伴 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング