、禍心を包蔵し、※[#「木+肅」、UCS−6A5A、292−11]《しゅく》、榑《ふ》、栢《はく》、桂《けい》、※[#「木+便」、第4水準2−15−14]《べん》の五弟、数年ならずして、並びに削奪《さくだつ》せられぬ、栢《はく》や尤《もっとも》憫《あわれ》むべし、闔室《こうしつ》みずから焚《や》く、聖仁|上《かみ》に在り、胡《なん》ぞ寧《なん》ぞ此《これ》に忍ばん。蓋《けだし》陛下の心に非ず、実に奸臣の為《な》す所ならん。心|尚《なお》未《いま》だ足らずとし、又以て臣に加う。臣|藩《はん》を燕に守ること二十余年、寅《つつし》み畏《おそ》れて小心にし、法を奉じ分《ぶん》に循《したが》う。誠に君臣の大分《たいぶん》、骨肉の至親なるを以て、恒《つね》に思いて慎《つつしみ》を加う。而《しか》るに奸臣|跋扈《ばっこ》し、禍を無辜《むこ》に加え、臣が事を奏するの人を執《とら》えて、※[#「竹かんむり/垂」、UCS−7BA0、293−5]楚《すいそ》[#「※[#「竹かんむり/垂」、UCS−7BA0、293−5]楚」は底本では「※[#「竹かんむり/「垂」の「ノ」の下に「一」を加える」、293−5]楚」
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