がい》に鳴る。都指揮使|謝貴《しゃき》は七衛《しちえい》の兵、并《なら》びに屯田《とんでん》の軍士を率いて王城を囲み、木柵《ぼくさく》を以て端礼門《たんれいもん》等の路《みち》を断ちぬ。朝廷よりは燕王の爵を削るの詔《みことのり》、及び王府の官属を逮《とら》うべきの詔至りぬ。秋七月|布政使《ふせいし》張※[#「日/丙」、第3水準1−85−16]《ちょうへい》、謝貴《しゃき》と与《とも》に士卒を督して皆《みな》甲せしめ、燕府を囲んで、朝命により逮捕せらるべき王府の官属を交付せんことを求む。一|言《げん》の支吾《しご》あらんには、巌石《がんせき》鶏卵《けいらん》を圧するの勢を以て臨まんとするの状を為《な》し、※[#「日/丙」、第3水準1−85−16]貴《へいき》の軍の殺気の迸《はし》るところ、箭《や》をば放って府内に達するものすら有りたり。燕王謀って曰く、吾が兵は甚だ寡《すくな》く、彼の軍は甚だ多し、奈何《いかに》せんと。朱能進んで曰く、先《ま》ず張※[#「日/丙」、第3水準1−85−16]謝貴を除かば、余《よ》は能《よ》く為す無き也と。王曰く、よし、※[#「日/丙」、第3水準1−85−16
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