豁《ひろ》うす。
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前半は巵酒《ししゅ》 歓楽、学業の荒廃を致さんことを嘆じ、後半は一転して、真楽の自得にありて外《そと》に待つ無きをいう。伯牙を陋《ろう》として破琴を憐《あわれ》み、荘子《そうじ》を引きて不隠《ふいん》を挙ぐ。それ外より入る者は、中《うち》に主《しゅ》たる無し、門より入る者は家珍《かちん》にあらず。白《さかずき》を挙げて楽《たのしみ》となす、何ぞ是《こ》れ至楽ならん。
遜志斎の詩を逃虚子の詩に比するに、風格おのずから異にして、精神|夐《はるか》に殊《こと》なり。意気の俊邁《しゅんまい》なるに至っては、互《たがい》に相《あい》遜《ゆず》らずと雖《いえど》も、正学先生《せいがくせんせい》の詩は竟《つい》に是れ正学先生の詩にして、其の帰趣《きしゅ》を考うるに、毎《つね》に正々堂々の大道に合せんことを欲し、絶えて欹側《きそく》詭※[#「言+皮」、UCS−8A56、383−8]《きひ》の言を為《な》さず、放逸《ほういつ》曠達《こうたつ》の態《たい》無し。勉学の詩二十四章の如きは、蓋《けだ》し壮時の作と雖も、其の本色《ほんしょく》なり。談詩《だんし》
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